『アイコンタクト子育て』とは

2.赤ちゃんがみつめる時

①呼吸のコンディションが良好である時

赤ちゃんはどんな時にみつめるのでしょうか?お腹が空いたり、むずかっている時にみつめることはできませんね。
それはコンディションが良好な時です。この時期のコンディションを左右するのは呼吸です。実は生まれて数ヵ月の期間は、呼吸はしていても呼吸器官の機能が未熟であるために必要とする酸素をとりいれることができないという弱点があります。

そのためにしばしば息苦しい事態が起ります。
息苦しい事態を解決するために赤ちゃんはたくさん息を吐いて、たくさん息を吸うことをします。丁度100m走を疾走した直後に「ハァ―ハァー」と息を吐くように、赤ちゃんも自助努力をするわけです。この息をたくさん吐いたり吸う時に「オギャーオギャー」の音声が出ます。「オギャーオギャー」の音声を出すと、人々は抱っこをしてなだめます。

さて、「オギャーオギャー」の音声を出すことと、抱っこをされることによって赤ちゃんは呼吸のピンチから脱出し、更に深い呼吸を獲得します。すると呼吸のコンディションは最高となります。その時に出るのがみつめるという行為です。

この時、赤ちゃんは抱き手の顔をじーっとみつめます。
つまり、泣いた子が笑うのではなく、泣いた子がみつめるのです。

ところで、赤ちゃんが「オギャーオギャー」の音声を出すと、人々は泣いていると言いますが「オギャーオギャー」の音声は息を吐く時に産出するものですので、本来「オギャーオギャー」の音声は呼気音です。
でも誰もが呼気音を泣き声ととらえていることでよいことがあります。

それは泣いて可哀そうだからということで抱っこをされることです。抱っこをされると呼吸が深くなり、呼吸のピンチから脱することができます。そして呼吸のコンディションが良好となります。

抱っこには呼吸を援助するという効能が秘められていからです。

②快い刺激につつまれる時

呼吸と共にもうひとつ赤ちゃんのコンディションを左右するものがあります。
それは刺激です。赤ちゃんは胎児の時に備えられた五感(視覚・聴覚・味覚・臭覚・触覚)によって外界の刺激をキャッチします。
また、赤ちゃんは快・不快の感覚もわかります。
赤ちゃんはお腹がすいたり、暑かったり、寒かったり、喉が乾いたり、騒がしかったり、オムツがぬれて気もちが悪かったりすると泣きます。泣くのはそれらの刺激が不快だからです。泣いて人々からお世話をされることによって不快は解消します。

では赤ちゃんが最も快い刺激につつまれるのは、どんな時でしょうか?
それは母親に抱っこされる時です。
赤ちゃんは母親に抱っこされると母親の臭いや母親の温もりや肌のやわらかさを感じとります。
母親の声は耳のそばにあり、よく聞きとることができます。

実はこうした刺激は胎内にいた時の刺激と同じでなじみの刺激ですので、快いものです。
快い刺激は赤ちゃんのコンディションを良好なものにします。
良好なコンディションになると、アイコンタクトが出ます。
そういわれてみると、赤ちゃんがアイコンタクトをとってきたのは、「オギャーオギャー」の音声を出した直後に抱っこをした時だったと思い出しませんか。

ところで、赤ちゃんの五感はどの程度働いているのでしょうか?
視覚は明暗がわかりますが、10~20㎝先がぼんやり見える程度です。
聴覚は人の音声を聞きとることができます。大きい音がすると身体をビクッとさせます。臭覚はオッパイの臭いをかぎわけることができます。、好ましくない臭いには顔をそむけます。味覚は甘い味と苦い味がわかり、オッパイの甘い味を好みます。

ところで「抱っこをすると、抱き癖がつく」と、抱っこが推奨されない時期ありました。呼吸を援助したりアイコンタクトを育てる上で、抱っこに勝るとりくみはありません。「抱っこをすると抱き癖がつく」ということばにまどわされないことです。

所長より

私は60年余り幼児の障害児教育に携わってきました。

 

さまざまな障害児の療育に取り組みながら、乳幼児の発達について考察、問題に対する適切な対処の仕方を現場での実践を通じて学んできました。

 

目が合わない、話しかけても反応しない、何かのきっかけでパニックを起こす等は自閉傾向のサインです。

 

赤ちゃんの発達について悩まれたらお気軽にご相談ください。

 

「アイコンタクト子育て支援研究所にじのわ」では、子育て全般に関する相談を行っています。

 

発達障害や自閉傾向のお子さんの療育・相談は「こども発達支援ホームいわしろ」で受付けています。

 

どちらもお問合せは「こども発達支援ホームいわしろ」に、お気軽にお電話ください。

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