『アイコンタクト子育て』とは

5.みつめる目が発達をバックアップする

③ことばの発達

(発語)

・喃語かお語りか

赤ちゃんが発する「アー」や「ウー」の小さい音声は、一般に喃語と称されています

が、私はこのいいまわしに違和感を持ちます。

私はこのいいまわしではなく、「お語り」と称することを提唱します。

次にお語りと称する理由を述べます。

 

・「アー」や「ウー」の小さい音声は、1年後には、ことばへと成長します。

新生児期より発する「アー」や「ウー」の小さい音声は,将来ことばへと成長します。

従って、「アー」や「ウー」の音声を出すことは、言葉を話すことの第一歩と、とらえることができます。

・「アー」や「ウー」の小さい音声は、本来は呼気音で無意識なものです。

「アー」や「ウー」の無意識な呼気音は、3~4ヵ月頃になると欲求や意思がふきこまれて意識ある音声へと成長します。そして最後には意味のある音節へと成長します。

・クーイングにみるように赤ちゃんは人をみつめながら、音声を出します。

人をみつめながら「アー」や「ウー」の音声を出す姿は、人に語りかける姿そのも

のです。赤ちゃんが音声を出した時、それに応えて人が話しかけると、赤ちゃんが音声を出すことに拍車がかかります。クーイングに会話の原形をみます。

このように赤ちゃんが人に語りかける姿から、「アー」や「ウー」の小さい音声は、喃語よりも「お語り」と称することが適切であると考えます。

広辞林を調べると、喃語とはペチャクチャと話し合うこと、愛し合う男女がむつまじく語り合うことと記されています。従って、私は赤ちゃんの小さい音声は喃語には該当しないと考えます。

 

3~4ヵ月 欲求を伝えるおかたり

 

赤ちゃんの小さい音声は月齢を追って長く出るようになり、声も大きくなります。3ヵ月頃には母親が話しかけると、赤ちゃんの方から「ウーンムニャムニャムウックンヴェー」の音声が返ってきます。また、母親が「♪ぞうさん」の歌を歌うと母親の口元をみつめながら、歌を歌うかのように「アーアー」と声を出します。

こうしたなかでお語り(呼気音)に変化が出ます。それは呼気音に赤ちゃんの意思や欲求がふきこまれて欲求を伝えるお語りに変化することです。即ち、無意識な呼気音が有意的な音声に成長するのです。

この変化がわかるのは、いつもお世話をしている母親です。

たとえば、赤ちゃんがオッパイを飲むのを中断して、母親を見つめながら「アーンアーン」と声を出すと、母親には「ママ・ママ」と呼びかけているように思われて、つい「ハーイ」と応えます。すると赤ちゃんは安心して再びオッパイを飲み出します。

また、母親の姿を見ると、赤ちゃんがそわそわし始めて「アーア―」と声を出します。

母親には抱っこして―と語りかけているように思われて、つい赤ちゃんを抱っこしてしまいます。

すると赤ちゃんは満足した表情を見せます。これが欲求を伝えるお語りです。

ではどのようにして赤ちゃんは欲求を伝えるお語りを習得するのでしょうか?

それは赤ちゃんがこれまでお語りをした時、人々からお語りを受けとめた対応をされることによって、お語りで意思や欲求を伝えることができることを学ぶからです。

たとえば、オッパイを飲み終わって赤ちゃんが「アーア―」とお語りをすると、母親が「おっぱいおいしかったね、お腹がいっぱいになったね」と応えます。(1ヵ月)

赤ちゃんがベッドメリー(玩具)を見ながら「アーンアーン」とおかたりをすると、母親が「メリーきれいね」と応えます。 (2ヵ月)また、母親の姿を見ると赤ちゃんが甘えるように「エーンエーン」とお語りをすると、母親が「ヨシヨシ抱っこね」と応えます。(3ヵ月)

ところで、欲求を伝えるお語りが出る時期に、欲求を伝える泣きが同時期に出ます。

たとえば、赤ちゃんがオッパイが飲みたいという欲求を伝えるために「オギャーオギャー」の音声(泣き声)を出すようになります。

これまでは空腹になると呼吸のコンディションが乱れることによって「オギャーオギャー」の音声(呼気音)を出しました。

それが3ヵ月頃になると、赤ちゃんはお腹がすくということがわかるようになります。

そこでオッパイを飲みたいという欲求を伝えるために「オギャーオギャー」の音声(泣き声)を出すようになるのです。これが欲求を伝える泣きです。

オッパイを飲みたい欲求を「オギャーオギャー」の音声(呼気音)にふきこむようになるのは、それまで「オギャーオギャー」の音声(呼気音)を出すと、オッパイを飲ませてもらえた体験をしたからです。つまり、体験から「オギャーオギャー」の音声を出すと、オッパイを飲ませてもらえることを学んだからです。

こうした欲求を伝える泣きの習得と同様なことがお語りにおいても起こるのです。

どうして3~4ヵ月頃の赤ちゃんに学ぶということができるの?といぶかしがられそうですが、赤ちゃんには人から学ぶ力が秘められています。赤ちゃんは学んで学んで成長していくのです。学ぶことをバックアップしているのがみつめる目です。

赤ちゃんは3~4ヵ月頃より知恵がつき始めますがそれもみつめる目で学ぶからです。

赤ちゃんは欲求を伝えるお語りを習得するとさまざまな場面で欲求を伝えるお語りを出すようになります。

どんなお語りでしょうか?たとえば、遠くにいる父親に向かってパパと言わんばかりに「ヒャイ」と言います。(4ヵ月)

玩具に手をのばしてもとれないと、「とってちょうだい」といわんばかりに「オーオー」と言います。(5ヵ月)

また、赤ちゃんのそばから人が立ち去ろうとすると、「行かないでちょうだい」と言わんばかりに「エーンエ―ン」と言います。(6ヵ月)

このようにお語りから赤ちゃんの意思や欲求をくみ取ることが出来るのは、赤ちゃんのことが何もかもわかっている母親だからです。

 

5~6カ月  話す口元を熟視する

 

赤ちゃんは5~6ヵ月頃になると対面して話しかけると、話す人の口元を熟視するようになります。母親が赤ちゃんが熟視していることに気がついて、それではと舌をベロベロバーと動かしたり、口唇をブブブブブとふるわせると、赤ちゃんが手を伸ばして口唇をさわるようになります。また、口笛を吹いたり、赤ちゃんにフーと息を吹きかけると、赤ちゃんはじーっと見つめながら口唇をつかみます。

また、母親が歌を歌うと、赤ちゃんがしばらくじーっとみつめた後に、母親の口唇に手を伸ばしてつかみます。つかまえられた時、母親が「イテテー」と驚くと、赤ちゃんが面白そうに笑いこけます。

赤ちゃんが話す口元を熟視するようになるのは、音声を発する口元に関心をもつようになるからです。では話す口元を熟視することから赤ちゃんは何を学ぶでしょうか?

それは口はことばを話す器官であることです。

赤ちゃんにとって口は飲食をする器官であって、まだ言葉を話す器官という認識はありません。

ことばを話す以前に、口はことばを話す器官でもあることを学ぶことはとても大切なことです。

赤ちゃんは口からさまざまな語音が発せられることも学びます。

このように話すことに向けての準備が着々と進められているのです。

赤ちゃんが口元を熟視するようになることから、赤ちゃんが小さいものや細かい動きまで観察することができるようになることがわかります。

みつめる目が話す口元を熟視することをバックアップしているのです。

 

6~9ヵ月 お語り期

 

6ヵ月頃よりお語り期に入り、8~9ヵ月頃にはピークとなります。赤ちゃんは一日中一人でゴニョゴニョと音声を発します。この時期のことは一般に喃語期と称されていますが、私はお語りの延長上に出る行為ですので、お語り期と称することが適切であると考えます。ではお語り期には、どんなお語りが出るのでしょうか?

赤ちゃんが気持ちよさそうに一人言をいっています。

赤ちゃんの音声(お語り)に耳を傾けてみましょう。

「ウックンヴェーバーバーバー・アブブブ・ダーダーアーアーウーウー」と音声が途切れることなく発せられるようになります。母音以外の口唇や舌を使った音節が出たり、高い音や低い音が出たり、音節に抑揚がつくようになります。お語り期になると「アー」や「ウー」の呼気音がここまで成長するのです。

ところで、ことばを話し始める前にお語り期が数ヵ月あることは意味があります。

それはお語り期に言葉を話すことに向けてのトレーニングがなされるからです。

どんなトレーニングかというと、発声のトレーニングと構音のトレーニングと自分の音声を聞くトレーニングです。

・発声のトレーニング

お語りを通して発声のトレーニングをします。言葉を話すには声を発したい時に声を発することができることや、ほどよい声を発することが求められます。赤ちゃんはお語り期に適切な声の発し方を習得します。

・構音のトレーニング

お語りをする時には口唇や舌や下顎や軟口蓋などの構音器官が動きます。それによって構音器官の機能が向上します。お語りに「バ」や「ダ」などの音節がまじるということから、お語り期に構音が始まっているということがわかります。

・自分の音声を聞くトレーニング

お語り期に入ると赤ちゃんに自分のお語りの音声に耳をすます姿がみられるようになります。自分の音声を聞くということはとても大切なことです。

なぜなら赤ちゃんはこれからさまざまな音節の構音やほどよい発声などを学ばなければなりませんが、それらは人の音声と自分の音声とを聞きくらべることによって、習得するからです。

つまり、自分の音声を聞くことができなければ、人の音声との聞きくらべはできません。

赤ちゃんはお語り期に自分の音声を聞くトレーニングをします。

 

9ヵ月 音声模倣が出る

 

この時期になると音声模倣が出ます。たとえば母親が赤ちゃんと対面して「マーマー」というと、赤ちゃんが母親の口元をみつめながら、真似して「ンマンミャー」といいます。これまでのお語りで出る音節は赤ちゃんが気儘に出す音節でした。それが母親の音節を真似した音節を言うようになるのです。

9ヵ月頃といえば、手の発達では動作模倣によるまねっこ芸が出ます。

ことばの発達においてこの時期に音声模倣が出ても不思議はありませんが驚嘆に値するものです。

音声模倣は人の音声を聞くことができること、意識的な発声ができること、

動作の摸倣ができること、話す人の口元をみつめることができる等の条件が整うことによって出るものです。こう考えると音声模倣はお語りの集大成とみなすことができます。

ことばが出るようになるのも、もう一歩です。

 

11~12ヵ月  初 語

 

1112ヵ月頃になると初語が出ます。赤ちゃんによって初語はさまざまで「ブーブー(自動車)」であったり、「ンマンマ(食べ物)」であったり、「パパ(父親)」や「ママ(母親)」であったりします。いずれにしてもお語りではなく、意味のある音節を言うようになります。人々が待ちに待ったことばが出るのです。初語は人々に大きな感動を与えます。ここで改めて言葉が出るまでの経過をふり返ってみましょう。

新生児期に「アー」や「ウー」の音声が出ます。これは呼気音ですが、ことばのタマゴです。

(0ヵ月)。

呼気音はクーイングにおいて、お語りとしての性質をもつようになります。(2ヵ月)、

3ヵ月頃になるとお語りに意思や欲求がふきこまれることによって、意思や欲求を伝えるお語りへと成長します。そしてお語り期(7~9ヵ月)を経て、意味のある音節即ち、初語となりますが出ます。

さて、ことばのタマゴから初語に至るまでの歩みを着々と進めたのは赤ちゃんです。

赤ちゃんの地道な努力が呼気音を意味のある音声へと成長させたのです。

赤ちゃんによくやったねと、ごほうびを上げたいですね。

初語が出た後は、日に日にことば数が増えていく子供もいればあまり増えない子供があります。増えないと心配しますが、これはなに?と尋ねてきたり、こちらの言うことばが理解できていれば大丈夫です。

たとえば「新聞をもってきて」と言った時、新聞を捜して持ってくることが出来れば大丈夫です。安心してことばが出るのを待ちましょう。

ところで、1才代にどれ位言語発達は進むのでしょうか?

1才半頃になるとたいていの子供はパパ・ママ・ブーブー・ワンワン・ンマンマ・ハイなどのことばが10位言えるようになります。なかには「パパカイシャ」などの二語文が出る子供がいます。発語は個人差がありますが、ことばの理解は進みます。

10位しか言えない子供でも「新聞とってきて」と頼むと新聞をさがしてとってきてくれます。2才前後には200位のことばを覚えます。

ではどのようにしてことばを学ぶのでしょうか?

赤ちゃんは興味あるものを見つけると指さしをして「これはなに?」と尋ねます。

母親は「それは~よ」と応えます。そこで赤ちゃんにことばを学ぶことが起こります。

こうしたことから赤ちゃんは、見て聞いてことばを学ぶことがわかります。

つまり、みつめる目がことばの学びをバックアップしているわけです。0才代に育まれた音声を聞く力が、ことばを学ぶ際に生きるのです。

 

(言語理解)

 

言語発達は「お語り」と言語理解(ことばの理解)の二本立てで進みます。どちらかに問題があっても言語発達は順調にいきません。

これから言語理解がどのように進むかについて述べます。

それは「ブーブー」が自動車を意味する音節であることが理解できるようになるまでの歩みです。

 

音声を聞く力が育まれる

赤ちゃんの言語理解は人の音声を聞くことからはじまります。赤ちゃんを見た人からは「まあかわいい」のことばかかけられ、むずかっている時には抱き手から「ヨシヨシいい子ね」の言葉がかけられ、オッパイを飲む時には「オッパイ飲みましょうね」の言葉がかけられ、オッパイを飲み終わった時には「オッパイ美味しかったね」の言葉がかけられ、入浴する時には「お風呂に入ろうね」の言葉がかけられ、ねんねする時には、子守唄が歌われます。また、赤ちゃんは直接かけられる言葉だけではなく、赤ちゃんの周りでは家族の言葉があふれています。そこで赤ちゃんは日常的にことばを聞きながら生活します。

ところで赤ちゃんはことばを聞いても、赤ちゃんには言葉という認識はありません。

言葉は音声として聴覚にキャッチされます。

聴覚が正常であれば、人の音声のキャッチはできます。赤ちゃんの耳はよく聞こえていますのでしっかりと音声はキャッチされます。

さて、ここで問題があります。それは赤ちゃんが音声を聞いた時、人の音声をうけとめているかということです。

実は幸いなことに赤ちゃゃんには人の音声を聞いて受けとめることをバックアップするものが備えられています。それはみつめる目です。

赤ちゃんは話し手を見つめながら、音声を聞く時、音声を聞いて受けとめることができるのです。つまり、人を受け入れる目が、人の音声を受けとめることを援護するのです。

さて、音声を聞いて受けとめることができるようになると、次のような行動が出ます。

母親の声が聞こえると、赤ちゃんがその声のする方に首を動かして見るようになります(2ヵ月頃)

赤ちゃんが泣いている時、母親が声をかけると泣きやむようになります。(3~4ヵ月)

つまり、母親の音声を聞いて受けとめることができるので泣くのを止めるのです。

こうして音声を聞いて受けとめる力が育まれると、後方や遠方から声をかけられても音声を聞いて受けとめることができるようになります。

音声を聞いて受けとめる力は、生れて数ヵ月間に育まれます。この時期に赤ちゃんと対面して話かけることが大切です。

私共も話し手を見つめながら話を聞くと、話をしっかりと受けとめることができることを体験します。小学校時代には先生から「先生の方を見なさい」と注意されるものでが、

それは視線がそれていては、先生の話をしっかりと受けとめることができないからです。

音声を聞いて受けとめる力が育つと、赤ちゃんは日常的に話しかけられることばを聞いて、受けとめることができるようになります。

ところで人は無意識ですが、赤ちゃんに言葉をかける時には赤ちゃんをみつめながら

言葉をかけるものです。たとえばとトトトトバーとあやす時にも赤ちゃんをみつめながらあやします。「~ちゃん」と呼びかける時でも、赤ちゃんと目を合わせて呼びかけます。こうした赤ちゃんと目を合わせて言葉をかけることは、理想的な言葉のかけ方です。

赤ちゃんが話し手を見つめながら、音声を聞く時と言えば抱っこをされている時です。

抱っこをされている時は自然と理想的な言葉のかけ方が起ります。

抱き手の顔は赤ちゃんの目の前にあり、抱き手の声は赤ちゃんの耳元にあるからです。

こうしたことから抱っこは音声を聞いて受けとめる力を育む場であることがわかります。

 

9~11ヵ月 ことばの意味がわかる

 

赤ちゃんはいつ頃よりことばの意味が分かるようになるのでしょうか?

その兆しといえるものが7ヵ月頃に出ます。それは赤ちゃんが自分の名前を呼ばれると、ふり向くようになることです。しかし、名前以外のことばにはこれといった反応は

でません。はっきりとした反応が出るのは9~10ヵ月頃です。

たとえば「パパはどこ?」と尋ねると、パパのことばに反応して、パパの方に視線を向けたり、「ブーブーはどこ?」とたずねると、「ブーブー」のことばに反応して、玩具の自動車の方に視線を向けます。

また、10~11ヵ月頃には「バイバイは?」とことばをかけると、バイバイのことばに反応して手をふるようになったり、「ちょうだい」と言葉をかけると、赤ちゃんは手に持っているものを手渡すようになります。

こうしたことから9~11ヵ月頃には、簡単なことばの意味がわかるようになることがわかります。更に、11~12ヵ月頃には母親が「玩具をナイナイしてね」と言葉をかけるだけで赤ちゃんは玩具を片づけるようになります。

又、11ヵ月頃にはいたずらをしている時、「ダメ」を強い口調で言われると、赤ちゃんは行為を中止します。

ところで赤ちゃんはどのようにしてことばの意味が分かるようになるのでしょうか?時期がくれば分かるようになるわけではありません。言葉の意味がわかるようになるのは、赤ちゃんが学習をするからです。

このことをバイバイと手をふる行為を例にして述べます。

パパは出かける時に「バイバイ」と言って手をふります。するとママは「バイバイ」と言いながら抱っこをしている赤ちゃんの手を介助して手をふらせます。

こうした体験がくり返されることによって赤ちゃんはバイバイのことばを手をふる行為とつなげて受けとめるようになります。

この場面で赤ちゃんに何が起こるかというと、バイバイの言葉と手をふる動作を同時に学ぶことです。パパのお出かけの度にバイバイがくり返されることで、赤ちゃんにバイバイ=手をふる動作をくり返し学ぶようになります。

くり返し学ぶことから、バイバイ=手をふる動作が記憶されます。

そこで「バイバイは?」と促された時、記憶した手をふる動作にスイッチが入り、赤ちゃんに手をふることが起こるのです。

バイバイ=手をふる動作であることを学ぶことができるのは、手をふる動作をみつめるからです。即ち、見て学ぶからです。

こう考えると、みつめる目がことばの意味を理解することをバックアップしていることがわかります。

バイバイと同様なことが「ちょうだい」でもみられます。

12ヵ月頃になると「ちょうだい」と言葉をかけるだけで赤ちゃんは手に持っている玩具を手渡すようになりますが、手渡しができるのは母親と「ちょうだい」のやりとり遊びを体験したからです。

 

1才 ことばを学ぶ

 

1才になると個人差はありますが、ことばを学ぶことが目に見える形で進みます。

1才半頃にはたいていの子供は「パパ・ママ・ブーブー、ワンワン、ンマンマ、ハイ」

などのことばが10位言えるようになります。なかには「パパカイシャ」「ジュースチョウダイ」などの二語文が出る子供もいます。

月齢が進むにつれて言葉の理解も進み、2才前後には200位の言葉を覚えます。

ではどのようにして言葉を学ぶのでしょうか。

赤ちゃんは興味あるものをみつけると、指さしをして「これはなに?」と尋ねてきます。

たとえば、絵本の自動車の絵を指さして、「これはなに?」と尋ねてきます。

母親が「それはブーブー自動車よ」と応えます。そこで赤ちゃんにブーブー自動車の言葉を学ぶことが起こります。

さて、赤ちゃんはその場は一旦おさまりますが、次の日もまた、絵本の自動車の絵を指さして「これはなに?」と尋ねてきます。

このように「ブーブー自動車」の言葉は、バイバイの記憶と同様にくり返し、自働車の絵をみながらブーブー自動車の言葉を聞くことによって学習されるのです。

こうしたことから、みつめる目がことばを学ぶことをバックアップしていることがわかります。

所長より

私は60年余り幼児の障害児教育に携わってきました。

 

さまざまな障害児の療育に取り組みながら、乳幼児の発達について考察、問題に対する適切な対処の仕方を現場での実践を通じて学んできました。

 

目が合わない、話しかけても反応しない、何かのきっかけでパニックを起こす等は自閉傾向のサインです。

 

赤ちゃんの発達について悩まれたらお気軽にご相談ください。

 

「アイコンタクト子育て支援研究所にじのわ」では、子育て全般に関する相談を行っています。

 

発達障害や自閉傾向のお子さんの療育・相談は「こども発達支援ホームいわしろ」で受付けています。

 

どちらもお問合せは「こども発達支援ホームいわしろ」に、お気軽にお電話ください。

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